時間的な情報格差をなくす information gap, between investor and populace at large. 2003 5 19
今週の「週刊ゴールデンチャート」週足集には、こんな記事がありました。
「編集員全員がいい情報をキャッチしたら、即座に情報を顧客に送り出せるように体制を整え、
株式市場と顧客の時間的情報格差をなくそうと、がんばろう。」
これはこれで、立派な経営姿勢ですが、別に重大な問題があるのです。
それは、投資家と一般庶民の間に、かなり大きい「時間的情報格差」があるのです。
今回の銀行の経営問題も、国民やマスコミは、突然起きた、重大事件と騒いでますが、
投資家にしてみれば、今頃になって、やっとかという思いです。
問題となった銀行については、投資家の間では、かなり昔から、問題にしてきました。
だから、今まで、よくもったものだと感心しています。
同じように、意外と長持ちしている生命保険会社もあります。
あの銀行の株価は、いつから低空飛行していたでしょうか。
そのころから、投資家の不信任の気持ちが、株価に表現されていたのです。
それにしても、国民やマスコミは、政府に簡単にだまされてしまうが、
投資家から見れば、また政府が泥縄の、その場しのぎが、また始まったとしか見えないのに、
なぜか、マスコミは、新しい改革だの、前進があったなど、報道します。
これは、もしかすると、報道スタッフが経済に無知だから、
特にテレビ記者がヒドイからなのでしょうか。
これで、国民もすっかり安心してしまい、忘れた頃に、また問題が出てきて、大騒ぎをする。
新聞をテレビ面しか読まない国民が大多数の現実を考えると、とりわけテレビの責任は大きい。
にもかかわらず、新聞とテレビを比較すると、あまりに知的レベルに大きな格差がある。
テレビ報道記者もテレビ制作スタッフも低レベル。
さらに娯楽番組も、昔はもっと工夫に工夫を重ねて番組を制作してきたのに、
今は、どのチャンネルも同じようなもので、しかも何かも、タレントや視聴者に迎合的で、
しかも、ネタがなくなると、ヒットした漫画をまねて番組をつくる有様。
あまりに国民を迷わせるテレビが多いならば、
テレビに対する監視や規制が必要である。
テレビ監視委員会を作って、テレビに対する監視と指導を行なう必要がある。
それにしても、今の政府も、外交はがんばっているが、
経済政策に関しては無政府状態となっている。
同じように、テレビ業界などは、無経営者状態となっている。
経営者も取締役会もないのだろうか。まったく経営改革が見られない。
ともかく、毎年、テレビ業界の決算にはあきれる。
もっとマシな決算報告と経営計画を投資家に見せるべきである。
さて、今年の決算は、去年、世界的なサッカー大会があった訳であるから、
当然、決算は増収増益になるはずである。
もし、そうならないとしたら、どんな経営をしたのか、
株主に対して、はっきり情報開示をすべきである。
さて、チャートブックにも改革が必要かもしれない。
もっと多くの人が、チャートというものに感心を持てるように、
株式投資関係の記事ばかりでなく、また政治や経済の記事ばかりでなく、
生活や健康の記事、さらに娯楽の記事も掲載すべきです。
投資家だって人の子だから、忙しい株取引の最中でも、息抜きがしたいはずです。
しかも、生活や健康、さらに娯楽でも、関係している銘柄があります。
銘柄によっては、生活や健康、さらに娯楽でも投資の判断材料になります。